自分が抜けても回る仕組みにする|仕事ができる人の処世術
本質
属人化は自分の価値を守るようで、自分をその仕事に縛りつける。
原理と解説
自分しか分からない手順や、自分だけが持っている情報が増えると、周囲から必要とされている感覚は強くなる。けれど、その状態では休む時も異動する時も、仕事が自分から離れない。質問や確認がすべて自分に集まり、新しい仕事へ移ろうとしても過去の担当に呼び戻される。属人化は一見すると自分の価値を高めるようで、実際には同じ仕事を手放せない状態をつくりやすい。 毎月の集計作業を自分だけが担当しているなら、入力場所、確認項目、提出先まで一度文章にして残す。次の月は別の人にその手順を見ながら進めてもらい、途中で迷った箇所だけ補足する。自分がいなければ止まる状態から、他人でも一定の品質で完了できる状態へ変われば、休んでも仕事は進む。情報を頭の中だけに置かず、再現できる形に移すことで、自分自身も次の仕事へ時間を使えるようになる。 仕組みにするか迷ったときは、「自分がやった方が早いか」ではなく、「自分が明日いなくても回るか」を基準にするとよい。まず一つの手順を文章化し、他人が実行できるか確かめる。自分にしかできない状態を守るために情報を抱える必要はない。価値を残す場所は、同じ作業を独占することではなく、仕事を再現可能にし、さらに次の改善や判断へ進めることにある。