人の名前を覚えている|仕事ができる人の処世術
本質
仕事は役職同士ではなく、名前を持つ人間同士で動いている。
原理と解説
一度会った相手から次に「営業の方」「受付の人」と役割だけで扱われるのと、名前で呼ばれるのとでは、受ける印象が大きく違う。名前を覚えていることは、その人を単なる機能ではなく一人の相手として認識していた証拠になる。仕事では立場や担当で関わる場面が多いからこそ、名前で結びついた記憶があるだけで、やり取りに人間的な接点が生まれやすい。 新しい打ち合わせで三人と会ったなら、全員を一度に覚えようとせず、まず一人だけでも名前と役割を結びつけておく。次に会った時、「佐藤さん、前回の件ありがとうございました」と呼べれば、相手は自分が覚えられていたと分かる。名刺やメモに特徴を一言残しておけば、記憶もしやすい。ただし、名前だけ暗記していても、前回の話や相手の仕事に関心がなければ、関係そのものが深まるわけではない。 意識するときは、「何人の名前を覚えたか」ではなく、「次に会った時、その人を役職ではなく個人として認識できるか」を基準にするとよい。新しく会った人を一人覚え、次回は自然に名前で呼ぶ。その小さな積み重ねが、担当者同士の事務的な関係を、人同士のやり取りへ変えていく。ただし、名前を呼ぶこと自体を親しさの代わりにはせず、その後の会話や対応まで丁寧に重ねることが必要になる。