力を入れる仕事と手を抜く仕事を分ける|仕事ができる人の処世術
本質
仕事の成果は努力量より、有限な資源をどこへ配るかで決まる。
原理と解説
すべての仕事を同じ完成度まで仕上げようとすると、重要ではない作業にも時間と集中力を奪われる。丁寧にやること自体は悪くないが、使える時間も体力も限られている以上、全部を百点に近づければ、本当に成果を左右する仕事へ十分な資源を残せなくなる。仕事では、どれだけ頑張ったかより、どこに時間と注意を厚く配ったかが最終的な成果の差になりやすい。 社内共有だけの簡単な資料と、経営判断に使われる提案書が同時にあるなら、両方に同じ時間をかける必要はない。前者は誤りがなく要点が伝わる段階で止め、後者には構成、数字、表現まで時間を使う。メール一本の言い回しを何度も直すより、重要な企画の検証に一時間多く使う方が成果につながることもある。完成度は作業ごとに均等にするのではなく、重要度に応じて意図的に変える。 判断するときは、「もっと良くできるか」ではなく、「ここから完成度を上げる時間を、この仕事に使う価値があるか」を見るとよい。重要度が高いものには十分に手をかけ、低いものは目的を満たしたところで止める。ただし、手を抜くとは確認不足や雑な提出を許すことではない。必要な品質は必ず守り、その先の上積みをどこに配るかを選ぶ。有限な資源を重要な仕事へ集中させることが、全体の成果を高める基準になる。