数字で話す|仕事ができる人の処世術
本質
曖昧な言葉では、問題の大きさも優先順位も共有できない。
原理と解説
「かなり遅れています」「多くの人が反対しています」と言われても、聞き手によって受け取る大きさは変わる。曖昧な言葉だけでは、少し注意すればよいのか、すぐ対応すべきなのかまで共有できない。数字に置き換えると、状況の大きさが同じ尺度で見えるようになり、複数の問題がある時も優先順位を比べやすくなる。さらに過去や目標との差まで示せば、数字単体より意味が明確になる。 進捗を報告するなら、「かなり遅れています」ではなく、「予定では今日八割ですが、現在は五割です」と伝える。「問い合わせが増えています」なら、「先週十件だったものが今週は二十五件です」と比較対象まで添える。これなら、十五件増えたことや進捗が三割分遅れていることを全員が同じように把握できる。曖昧語を一つ数字へ変えるだけでも、次にどれほど急いで動くべきか判断しやすくなる。 話すときは、「数字を入れたか」ではなく、「その数字で問題の大きさや比較が分かるか」を見るとよい。件数、割合、期間、金額など測れるものは具体化し、できれば前回値や目標値も一緒に置く。一方、信頼感や納得感のように簡単には測れないものまで、無理に数値へ押し込む必要はない。数字は説得力を飾るためではなく、曖昧さを減らし、同じ状況認識から判断を始めるために使う。