自己開示と傾聴は3:7|印象がいい人の処世術
本質
聞くだけでは近づけず、話しすぎれば離れていく。
原理と解説
相手の話を丁寧に聞いているのに、なぜか「感じのいい人」で止まり、親しくはならないことがある。傾聴は安心をつくるが、自分の情報がほとんど出なければ、相手はあなたを理解する材料を持てない。反対に、自分の話が長く続けば、相手は会話に参加している感覚を失う。こうした偏りは互いの距離を固定する。距離が縮まるのは、理解することと理解されることが往復したときだ。 友人との食事で、相手が仕事の悩みを話してきたとする。「それは大変だったね」と質問だけを重ねれば会話は続くが、相手には面接を受けているような感覚が残ることもある。そこで「自分も似たことで迷ったことがある」と短く返し、すぐ「そのとき何が一番きつかった?」と戻す。その一言が会話に対等さを戻す。少し自分を見せるから、相手も安心してもう一段深く話せる。 会話では、うまく聞けたかだけで評価せず、自分が適度に見えているかも確認したい。目安は、自分の話を三割ほどにとどめ、相手の話を七割ほど受け取ること。厳密な比率ではなく、一方通行を防ぐための基準だ。相手の話を受けたら短く自己開示し、自分の話をしたら問い返す。この小さな往復を入れるだけで、聞き役にも話し役にも偏らず、親しさが育ちやすくなる。